河井寛次郎の「仕事のうた」

 陶芸家河井寛次郎の業績を振り返るNHKの美術番組で、河井の手になる「仕事のうた」が登場してきました。実際には歌われることはありませんが、河井自身の仕事にかける意気込みをまとめたメッセージソングといった趣でしょうか。難しいことは書いていないのに、含蓄のある言葉に出合うことができます。ご紹介しておきましょう。

仕事が仕事をしています
仕事は毎日元気です
出来ない事のない仕事
どんな事でも仕事はします
いやな事でも進んでします
進むことしか知らない仕事
びっくりする程力出す
知らない事のない仕事
きけば何でも教えます
たのめば何でもはたします
仕事の一番すきなのは
くるしむ事がすきなのだ
苦しいことは仕事にまかせ
さあさ吾等はたのしみましょう

 以上です。
 番組によると、このうたが作られて60年経過した今も、弟子筋の工房では毎日、スタッフ全員で読み上げているそうです。
 自分なりにかみくだいて解釈して、日々の仕事に生かしていきたいものですね。