2018-02-01から1ヶ月間の記事一覧

第116回「ライター修業徒然草」第一段「筆力がある」

●筆力とはこなれた文章を書く力 ライター歴、40年。どのようにして原稿書きの要領を覚えて、生き残ってきたか。自分自身の棚卸を兼ねて、ノウハウらしきものをつれづれなるままに書き出してみたい。 第1回。ライターにとっても、最良の誉め言葉は何か。「筆…

第115回「金メダルはうれしい」なら銀と銅の感触は?

金、銀、銅のメダルを獲得した元スケート選手。それぞれの感触を問われて、こう話す。 「金はうれしい、銀はくやしい、銅はほっとした」 簡潔にして深い。近年の名言だろう。

第114回「俺の目を見ろ」無言の戦闘宣言

●たったひとりの選手の目力がチームの奮起を促す ラグビー日本代表経験のある元有力選手に引退後、取材したことがある。現役時代は派手さこそないものの、相手にとってしつこい嫌なタイプの第三列として鳴らした。 タフな試合、後半の後半に入って負けている…

第113回分かっちゃいるけどノットリリースザボール

●倒れ込んでやっかいごとを抱え込むのが得意技 ラグビーのノットリリースザボールとは、タックルを受けて倒れた選手がボールを放さないときの反則。寝転がった選手はプレーできない。敵陣深く攻め込んでも、ボールを放したら相手に取られ、攻撃権を奪われか…

第112回スクラムが成立しない現代政治の悲しさ

●与党は歴史的善政を野党はコミュニケーションを 昭和晩期のラグビー早明戦。スクラムの情景は今と違っていた。 ワセダFW陣はひとり平均10キロも軽い。早々と陣形を整え、低く構えてメイジを待つ。決死隊の覚悟だ。 メイジFWはのっしのっしと歩いて集結…

第111回人生はスクラムハーフ

●自分に向かって「ユーズイット!」 最近、ひらめいた。人生はスクラムハーフだ。文法的におかしい。直観だ。 筆者はラグビーファン歴45年。ラグビーボールをさわったのは数回だけ。妄想的ラグビーファンという謙虚な自覚はある。 スクラムハーフの仕事は配…

第110回「採用するなら旧帝大生だけ」

●親父からの呼び出し電話 夜7時を過ぎていただろうか。アパートに隣接する大家さんが「電話ですよ」と声をかけてくれた。 故郷の親父からだった。 「やっぱり今年はだめらしい。少しは採るらしいが、旧帝大生だけと言われた」 声が低い。親父は機械メーカー…