2013-08-01から1ヶ月間の記事一覧

しごと談義(9)内弁慶の饒舌家

●プレゼンべたの扇動家もどき 「内弁慶の饒舌家」というやっかいな性格です。 心を許す身近な相手には、しゃべり出したら止まらないほどの話好きなのに、大事な場所ではちゃんと話せない。声が上ずり、かすれて、震えてくる。最悪の場合、噛み噛みになって、…

しごと談義(8)松屋町のすずめたち

●「今度友だち連れてきたるわ」 松屋町と書いて、「まっちゃまち」と読みます。大阪市中心部にある古くから人形やおもちゃのまちで、大阪商人の心意気が弾けるような響きです。 昭和三十年代、「三丁目の夕日」の時代、「松屋町のすずめ」たちであふれていま…

しごと談義(7)タイプライターを、どっこいしょと、どかして

●原稿をタテに書くナゾの民族 ソウル五輪、たったひとりの取材余話。二回目は異文化との接触について、少しばかり書くことにします。 1988年当時はワープロの出回り時期で、日本の新聞編集の現場では、ワープロ原稿と手書き原稿が混在していました。ところが…

しごと談義(6)たった一度のオリンピック取材

●単身派遣マイナー記者会を開設 世界陸上モスクワ大会が昨日、開幕しました。女子マラソンで福士選手がうれしい銅メダル。半面、男子百メートルでは桐生、山縣両選手に期待したものの、やはり予選敗退という残念な結果に終わりました。世界陸上の取材経験は…

しごと談義(5)マー君の顔はなぜひんまがるのか

●歴史的快挙とはなたれ小僧 開幕16連勝。田中将大選手の歴史的快挙に立ち会いたくて、昨夜はCS放送で楽天の試合をリアルタイムで観ました。 投げっぷりは予想通り、まったく危なげない。いつものように走者を背負ったときの顔がすごい。絶対に点をやらない。…

しごと談義(4)「勧進帳で送りまっせ」

●じゃらじゃら小銭鳴らして一目散 いささか古い、昭和の時代の夕刊紙噺が続いています。本日はまだ電話が貴重品だったころのお話です。 携帯電話のない時代、取材先から情報や原稿を送るには、固定電話を確保する必要がありました。 どこかのまちで立てこも…

しごと談義(3)撮影から紙焼きまで記者の務め

●暗室作業も体で覚えて 夕刊紙記者時代、選挙取材の続きです。 「注目の選挙区」の告示日、一面トップで行くことが決まりました。立候補者の「第一声」の写真を、横並びで平等に掲載します。 立候補者6人に対し、写真部のカメラマンはふたり。写真部員が張…